ニューロフィードバック2023

モバイルアプリによるニューロフィードバック支援マインドフルネス研修の従業員ストレス軽減効果:ランダム化比較試験

The Effectiveness of a Neurofeedback-Assisted Mindfulness Training Program Using a Mobile App on Stress Reduction in Employees: Randomized Controlled Trial

Min B, Park H, Kim JI, Lee S, Back S, Lee E, Oh S, Yun JY, Kim BN, Kim Y, Hwang J, Lee S, Kim JH. — JMIR mHealth and uHealth

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※ 紹介している研究の多くは、TUNE とは異なる機器・方法(瞑想の研修、研究用の装置など)を用いたもので、TUNE の効果を示すものではありません。TUNE は医療機器ではなく、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。

瞑想と NF の組み合わせを、職場で比べる(92名の RCT)

Min et al., 2023

実験内容

フルタイム勤務の従業員92名を、(1) NF 支援付きモバイルマインドフルネス研修(n=29)、(2) NF なしのモバイルマインドフルネス研修(n=32)、(3) 紙のストレス管理セルフ学習資料(n=31)の3群に無作為に振り分け、4週間の介入を実施。介入前後でストレス・レジリエンス・リラックス度などを比較した。

結果

NF 支援付きマインドフルネス群は、4週間後にレジリエンスとリラックス指標で他の 2 群を有意に上回った。マインドフルネス単独群も紙資料群より一定の改善を示したが、NF を上乗せすることでさらに伸び幅が大きくなることが示された。瞑想と NF の組み合わせの相加的効果を支持する結果である。

補足

参加者
フルタイム従業員 92名(3群に無作為割付)
群
NF + マインドフルネス / マインドフルネス単独 / 紙資料
介入期間
4週間(モバイルアプリ)
主要アウトカム
ストレス・レジリエンス・リラックス
4 週間後のレジリエンス・リラックス(模式)
紙資料
マインドフルネス
NF + マインドフルネス

Min, B., Park, H., Kim, J. I., Lee, S., Back, S., Lee, E., Oh, S., Yun, J.-Y., Kim, B.-N., Kim, Y., Hwang, J., Lee, S., & Kim, J.-H. (2023). The Effectiveness of a Neurofeedback-Assisted Mindfulness Training Program Using a Mobile App on Stress Reduction in Employees: Randomized Controlled Trial. JMIR mHealth and uHealth, 11, e42851. doi:10.2196/42851

概要

マインドフルネス瞑想とニューロフィードバック(NF)は、それぞれ単独で注意・ストレス軽減への効果が示されてきた。しかし、両者を組み合わせた場合に効果が単なる足し算なのか、それとも掛け算的に増えるのかは、これまで十分に検証されていなかった。本研究は、それを職場という現実的な場面で、しかもモバイルアプリという普及しやすい形態で検証した RCT である。

フルタイム勤務の従業員92名が、(1) NF 支援付きのモバイルマインドフルネス研修、(2) NF なしの同じマインドフルネス研修、(3) 紙のストレス管理セルフ学習資料、の3群に無作為に振り分けられた。介入は4週間。NF 支援群は、瞑想中に脳波由来の状態指標がアプリ上でリアルタイムにフィードバックされ、自分が「集中できているか」「リラックスできているか」を確認しながら練習する設計になっている。

結果、NF 支援群は4週間後にレジリエンスとリラックス指標で他の2群を有意に上回った。マインドフルネス単独群も紙資料群よりは改善傾向を示したが、NF が加わるとさらに伸び幅が大きくなる、という階段状の差が観察された。これは、瞑想に「自分の状態を可視化する」要素を加えることが、単なる練習量の差では説明できない上乗せ効果を生むことを示している。

背景には、自己モニタリングの精度向上があると考えられる。瞑想は内省的な営みであるため、「今うまくできているか」を本人がうまく言語化しづらい。NF はその主観の隙間を埋め、フィードバックループを閉じてくれる役割を果たす。結果として、同じ4週間でも、瞑想の質と継続のしやすさが押し上がる可能性が高い。

TUNE プロジェクトとの関係:本研究は TUNE を用いたものではなく、TUNE の効果を示すものではない。TUNE は、脳波を可視化して自分の状態を確かめるという取り組みの背景にある研究分野の一つとして、本論文を紹介している。